「相当な覚悟」で臨んだ役柄「こんなにも辛くて厳しい描写のある原作だとは思わなくて」
「瀬々さんが湊さんの原作で映画を撮るなんて、それはぜひ参加したい!」と魅力的な布陣に心が動いた黒島さんだったが、いざ原作を読み始めると、内容のヘビーさに面食らった。
「タイトルが『未来』という前向きな言葉だから、こんなにも辛くて厳しい描写のある原作だとは思わなくて。相当な覚悟と、原作が描きたかったことを大事に向き合わないといけないな、と感じました」
同作では、自身も複雑な過去を抱えながら、過酷な状況にある子どもたちに寄り添おうとする教師・篠宮真唯子役を演じた。作中には貧困、虐待、いじめ、ヤングケアラーなど、目を背けたくなるような描写も多い。強い心構えが必要だと感じるなかで、出演への背中を押したのはどういった想いだったのか。
「原作を読むまで、ここまで壮絶な人生を送る子どもたちがいることをきちんと知らなかったんです。だから、この映画を通じてそうした現状を知ってもらうことが、辛い思いをしている子どもたちを救うきっかけになるんじゃないかと思いましたし、ちゃんといいものを作り上げたいという気持ちで臨みました」
そんな現場で最初に感じたのは、生徒役を演じる子どもたちの“大人っぽさ”だった。
「私が小学生の頃は、もっと適当で何も考えていなかった気がするけれど、今の子たちはちゃんと意思が見えて。リアルの学校生活で受験があったり、いろいろなプレッシャーを感じたりしているんじゃないかと思うと、ちょっと胸が苦しくなりました」