「本当に面白いなと思って尊敬しています」背中を追いかける先輩俳優とは──。

──医者として命を救おうとする側、という視点からの体験はいかがでしたか。

「強い思いがないと、ああしたことは実行できないだろうと思います。救うためにやっているのに、普段からタダで診てあげていた村人たちまで、パニックになると“家族を返せ”と押しかけてくる。でも、いまの時代でさえ怖いんだから、あの時代にパニックになったらそうなるのかなとも思いました」

 医師たちの奮闘が描かれる本作。ベテランの柄本明が、太吉らを指南する解剖の達人に扮(ふん)している。

「柄本さんは、僕がずっと見てきた先輩です。東京の大学にいたときには、舞台でも見ていました。(柄本が座長を務める)劇団東京乾電池のコントも見ていたし、唐組のお芝居も見ていました。神戸大学で演劇を始めてからは、テレビで見たりして。『バカ殿』(志村けんのバカ殿様)に出ていらっしゃるのも見ていました。
 また東京に出て来て、舞台で見て、“狂気やな”とか“怖いな”とか。テレビで見るのと板に立っているのとが全然違うんですよ。ジャンル関係なく演じるということに徹してはる方なので、本当に面白いなと思って尊敬しています」