貫地谷しほりの映画デビューは2002年、16歳のときだった。07年にはNHK朝ドラ『ちりとてちん』のヒロインを演じ、国民的女優に。その後も数多くの作品に出演し、演技者としてキャリアを重ねてきた。6月30日公開の映画『オレンジ・ランプ』では、若年性認知症と診断された夫を支える妻を演じる。
 貫地谷さんの「THE CHANGE」、重要な変化とはなんだったのか。それを経て、彼女はどう変わったのかーー。【第2回/全4回】

貫地谷しほり 撮影/小島愛子

 貫地谷しほりさんが、和田正人さんとW主演を務める映画『オレンジ・ランプ』は、39歳で若年性認知症と診断された丹野智文氏の実話を基にした物語。貫地谷さんは、若年性認知症と診断された和田正人さん演じる晃一を支える妻・真央役だ。

 日本医療研究開発機構によると、2018年時点での日本における若年性認知症患者数の推計は3.57万人。人口10万人あたり50.9人という割合で発症するという。

 貫地谷さんは、若年性認知症について「私の世代だと、映画『私の頭の中の消しゴム』がすごくヒットしていたので、その若年性アルツハイマーというのが本当に大変で、ともすればちょっと悲しいこともあるっていうのは、映画を通じて知ってはいました」と話す。