今年、芸能生活40周年を迎える安達祐実。国民的天才子役時代を経て、再ブレイク中の現在、さらなる新境地を迎えるなど、その才能はとどまるところを知らない。重厚すぎる40年間のなかで、安達さんが感じたTHE CHANGEとはーー。【第3回/全5回】

安達祐実 撮影/三浦龍司

 安達祐実さんが出演する映画『春画先生』(10月13日公開)の完成披露舞台挨拶が9月14日に行われた。

 テーマは、タイトル通り「春画」。フェティッシュな描写に情熱すら漂う塩田明彦監督作で、商業映画として日本映画史上初、無修正の春画が映ることで話題となっている。

これだけ春画を取り入れた作品はほかにはない

 安達さんは、主演・内野聖陽さん演じる春画を偏愛する春画研究者の深層心理に生き続ける亡き妻の姉役であり、さらに内野さんが舞台挨拶で「打たれたりするところもありまして」と語ったように、安達さんが内野さんを鞭で打つという衝撃のシーンも演じているのだ。

ーー鞭を打つ姿、とてもかっこよかったです! 塩田監督は、安達さんのあの姿を「絶対に似合う!」と想像して、オファーしたんでしょうか。

「なかなか聞いたことはないですけど(笑)、どうなんでしょう(笑)」

ーー台本を読んだとき、どう感じましたか?

「役柄的に、魅力的に演じることができそうだなと思ったのと、これだけ春画を取り入れた作品はほかにはないだろうなと、すごく新しい切り口で、刺激的でいい作品になりそうだな、と感じましたね」

ーー役柄と、安達さんご自身との共通点はありましたか?

「物語自体、身近にはない話なので共通点はそんなにない気がします。ただ、彼女の心情は想像できるんですよね。春画先生のことを愛しているのに、春画先生が選ぶのはいつもほかの女性で。その上で、春画先生とヒロインの愛が成就するように手助けをするんです。そこには、寂しさや嫉妬ももちろんあると思いますが、そういったものを超えて、手助けするんです」