クールでミステリアスな天才役者。真木よう子にそうしたイメージを持っている人は多いかもしれない。だが、そのいっぽうで2009年には娘が誕生し、私生活を発信するSNSは多くの人の支持を得ている。多様な魅力を持つ真木さんの人生の「THE CHANGE」とは――。【第2回/全5回】
10月6日公開の映画『アンダーカレント』は、世界的な評価を受けた豊田徹也氏の伝説的長編マンガを実写化した作品。真木よう子さんは、夫が失踪した中で銭湯の経営を再開した主人公・かなえを演じている。
マンガ好きとして知られる真木さんだが、もともと原作のマンガ『アンダーカレント』の大ファンだったという。
真木「とても好きなマンガで、うーん……やっぱりマンガ好きとしては、自分の好きなマンガを実写化してほしくない、みたいなところがあります。でも、もし、私以外の誰かが演じて、それを見る側になりたくないな、という思いもあって。じゃあ、自分が頑張って、主人公のかなえに近づいてみたいな、チャレンジしてみたいなと思ったんです」
そうした覚悟で、主人公のかなえを演じたという。
真木「撮影現場では、台本と一緒に原作マンガもずっと持ち歩いていました。マンガで見たことがあるシーンの撮影になると、すぐにマンガを見返して、かなえちゃんはどんなを顔してるかな、とか。どんな表情をしていたっけなって、演技の参考にしたり。
私は、自分を追い詰めるのが好き、っていうタイプではないけど、実写化されるなら自分が演じるという覚悟があったし、かなえちゃんのような深いキャラクターを演じるのはやりがいがあったので、オファーを受けてよかったなと思っています」