日が暮れてひとりになると、怖いんです
三宅「日が暮れてひとりになると、怖いんです。明日の朝、足がどうなっているのか、って。明日の朝、もしまた感覚がなくなっていたらどうしよう、と。そうすると眠れなくなるから、睡眠導入剤を使って、ようやく寝られる。朝になって、リハビリで動くようになった時点から後退していないかを確認する。そんな毎日でした」
ーーとても大変な時期でしたね。
三宅「そうですね。夕方、窓から外を見ると工事をしているんですね。現場の人たちが汗をかいて働いているんですが、汗をかいて働くって、なんて羨ましいことかと。自分はいつ汗をかいて働けるんだろう……と思っていると、辺りが暗くなっていく。それもすごい恐怖感でした」
そんなときに支えになったのは、足が動いた日にあるリハビリの先生がかけてくれた「次に私のところに来るときは、三宅さんは杖をついてきますよ」という言葉だった。
三宅「実際、半年後には復帰できたので、ほんとうにそうなったんです。あれは救いでしたね」
ーーその半年間を経て、ご自身の中でどんな変化がありましたか?
三宅「復帰が決まり、リハビリ病院にいる期間に考えていたのが、“俺はなんのために生かされているんだ?”ということでした」
思い巡らせたのは、それまでの仕事について。劇団のこと。テレビのこと。芸人のすごさを目の当たりにした、お笑い番組で司会者をやったときのこと。そこでの、自分について。