農作業は人間本来の仕事

 山田さんが力をこめる農作業。それは俳優、歌手、演出など多岐にわたる自身の活動のなかで、どれほどの位置を占めるのだろう。

山田「大きいです。作物を育てることを“趣味だ”と捉える人がいますが、そうではありません。僕たちは仕事だと思ってやっています。“本来、生きるための仕事”をしている。人は作物を育て、狩りをし、漁をすることが仕事だった。それを今、自分たちもやっているわけです。仕事ですから、楽しいだけじゃない。難しいです。メンバー皆さんが協力してできた各地の畑は初年度から成功しています。ですが自宅の畑は土づくりから自分でやりましたが、大豆も唐辛子も育たなかった。トライアンドエラーを繰り返してる日々です」

 農業の話をする山田さんの気迫は、映画や俳優業について語るテンションとなんら変わらなかった。山田さんにとって作物の栽培もまた、25年間貫いてきた自己表現の一つなのだろう。

山田孝之(やまだたかゆき)
1983年鹿児島県出身。俳優、アーティスト、監督、プロデューサーなど多彩な顔を持つ。1999年俳優デビュー。2000年に放送されたNHK連続テレビ小説『ちゅらさん』、ドラマ版『ウォーターボーイズ』(03/フジテレビ系)、主演ドラマ『世界の中心で、愛をさけぶ』(04/TBS系)などで一躍人気に。映画『電車男』(05)で映画初主演。その後、『クローズZERO』や『闇金ウシジマくん』などがシリーズ化。作品ごとの徹底した役づくりに定評がある。2010年にはアメリカのハリウッド・レポーター誌による「世界の注目俳優10人」に選出。最新映画『唄う六人の女』では、車の事故の影響である美しい森に迷い込んでしまう男、宇和島を演じる。

●作品情報
映画『唄う六人の女』
ある日突然、40年以上も会っていない父親の訃報が入り、父が遺した山を売るために生家に戻った萱島(竹野内豊)と、その土地を買いに来た開発業者の下請けの宇和島 (山田孝之)。契約の手続きを終え、人里離れた山道を車で帰っている途中に、2人は事故に遭い気を失ってしまう。目を覚ますと、男たちは身体を縄で縛られ身動きができない。そんな彼らの前に現われたのは、この森に暮らす美しい六人の女たち。何を聞いても一切答えのない彼女たちは、彼らの前で奇妙な振る舞いを続ける。異様な地に迷い込んでしまった男たちは、この場所からの脱走を図るが……。
監督:石橋義正
出演:竹野内豊、山田孝之、水川あさみ、アオイヤマダ、服部樹咲、萩原みのり、桃果、武田玲奈、竹中直人、他
Ⓒ2023「唄う六人の女」製作委員会
配給:ナカチカピクチャーズ/パルコ 
公開:10月27日(金)、TOHOシネマズ日比谷他、全国ロードショー
上映時間:112分
映倫指定:PG12
ヘアメイク:南辻 光宏 MITSUHIRO MINAMITSUJI
スタイリスト:飯田恵理子(CORAZON)
シャツ/¥59,400(税込み)/Y‘s(ワイズ) パンツ/¥50,600(税込み)/Y‘s(ワイズ)