「天才になれなかった全ての人へ」というキャッチコピーで一躍話題となった漫画『左ききのエレン』。作者のかっぴー自身も「天才」を意識しながらもがいた過去がある。かっぴーさんが「ここから、人生が始まった」とまで話す、THE CHANGE、人生の転機とは――。【第3回/全5回】

かっぴー 編集部撮影

 ホワイトボードに黒マジックで、手慣れた様子でサラサラと描いていく。するどい目つきの、かわいいヤツ。かっぴーさんは描き終えると、「これを描いたの、小3のとき以来ですよ」と、ポーカーフェイスに少しだけはにかんだ笑みを浮かべながら教えてくれた。

 キャラクターの名前は、大根マン。かっぴーさんが小学3年生のときに描いた、処女作だ。

「バトル漫画が描きたくて。人間は描けないけど、大根なら描けたんです。なんで大根が描けたかっていうと、名前が“ダイスケ”だったので、名前に近いってことでこのオリジナルキャラを作っていたんですよ。それで、バトル漫画だから、ここの部分がちょっと悟空っぽいんですよ」