いまから9年前、「耳が聞こえない作曲家」のゴーストライターをしていたことを告発し、一躍世間にその名を知られることとなった新垣隆。その後、バラエティ番組への出演やポップスの世界でも活躍、2018年からは、川谷絵音小籔千豊らとともにバンド「ジェニーハイ」を結成し、人気を集めている。そんな彼が出会い、生き方が変わることとなった変化、「THE CHANGE」とはいったいなんだったのだろうか。【第3回/全4回】

新垣隆 撮影/片岡壮太

 クラシック音楽の作曲家、編曲家、演奏者として積極的にコンサートなどを開き、常に第一線で活躍し続けている新垣さん。音楽の授業以外ではなかなか接することがないであろうクラシック音楽からキャリアをスタートさせた新垣さんは、今までどんな音楽を聴いてきたのだろうか。

「小さいころにレコードでショパンやベートーベンなどの曲を聴いて、良いなと思ったんですよね。その流れの中でドビュッシーと、ストラヴィンスキー、この2人の作曲家の音楽を聴いた時に、“これはとても特別なものだ”という風に感じたんです。

 この2人は、クラシックの音楽家としてだけでなく、現代音楽の元を作った人たちとも言えるのですが、彼らの音楽に出会ったのがとても大きかったですね。レコードで自分が最初にすごく好きだったのは、ピアノの曲ですね。ドビュッシーやストラヴィンスキーのピアノ曲が大好きです」

 クロード・ドビュッシーは19世紀から20世紀に活躍したフランスの作曲家で、特に有名な作品に、「アラベスク第1番」や「月の光」がある。また、イーゴリ・ストラヴィンスキーは20世紀を中心に活躍したロシアの作曲家で、バレエ音楽の「火の鳥」「春の祭典」などがよく知られている。