リリー・フランキーと斎藤工。彼らの職業は、一言では表せない。俳優、プロデューサー、イラストレーター、文筆家……。多彩な才能にあふれる二人の関係性もまた、あるときは共演者同士、あるときはクリエイターと演者……とひとつに絞ることはできない。枠にはまらずマルチに活躍し続ける、彼らが歩んできた道のりとは。プライベートでも親交が深いという二人に、転機ー「THE CHANGE」を聞いた。【第2回/全4回】

リリー・フランキー、斎藤工 撮影/三浦龍司

 ドラマ『ペンション・恋は桃色』ではお互い俳優として共演する、リリー・フランキーさんと斎藤工さん。だがこの二人の関係性は、決して“共演者”だけではない。

 斎藤さんが監督を務める映画やプロデュースする作品に、リリーさんは幾度となく出演している。だからリリーさんにとって斎藤さんは、俳優というより「クリエイターの人」。ドラマで共演する際にも、作り手としての意見を共有しやすいという。

 では、斎藤さんにとってリリーさんはどういう存在なのか。

斎藤工(以下、斎藤)「僕にとってリリーさんは、昔も今も憧れの人ですね。僕が監督業をスタートさせるタイミングに立ち会ってくれたのが、リリーさんなんです」