1984年に芸能界入りした斉藤由貴。翌1985年の2月に、今も愛され続けるスタンダード曲となった『卒業』で歌手デビューを飾り、4月には『スケバン刑事』で連続ドラマ初主演。ロケットスタートを切った。時代をかけたトップアイドルのひとりだが、今は俳優として評価が高い。他の俳優とは一線を画す存在感と演技力で、際立つ存在だ。今年、芸能界デビュー40周年。「演技とか、歌を歌っているときが、一番自分らしくいられる」と語る斉藤さんにとってのTHE CHANGEとはーー。

斉藤由貴 撮影:有坂政晴

 

 いまやデジタルツール抜きの生活は考えられない。街中では皆がスマホや携帯電話を携え、買い物をしても支払いはキャッシュレス。働く相手に必ずしも直接会わなくても済む時代になっている。

――斉藤さんは、デジタルツールを使いこなしてますか?

「私は本当にシンプルな使い方だけです。電話としてはそんなに使いませんけど、LINEとかの連絡用と、あと映画を観るときと音楽を聴くとき。この3つくらいですね。あとはスケジュール管理くらい。むしろそれも使いこなせてないくらい。恥ずかしいです」

――音楽と言うと、Spotifyといった音楽配信でも斉藤さんの曲が聴けますね。

「私もSpotifyで曲を聴きますよ。いまはもっぱら椎名林檎さんとKingGnu、スタンダードジャズ等も聴いてます。好きなときに映画を観たり音楽を聴けたりできるのは、本当に便利で感謝してます」

 現在、斉藤さんは歌手として毎年恒例のXmas Liveを行っている。昨年もビルボードライブ東京、大阪、横浜でライブを行い、椎名林檎さんのカバーも披露したが、King Gnuとは意外なアンテナが興味深い。

 ところで、デジタルツールはあまりと話す斉藤さんだが、公開中の出演作は、現在出会いのツールとして一般的となったマッチングアプリが題材となっている。鬼才・内田英治監督がオリジナル脚本で挑むサスペンス・スリラー『マッチング』である。

――オファーを受けたときはどんな印象でしたか?

「オファーはマッチングアプリというものが、世にすごく認知されてきた後ぐらいの時期でした。すごく世相を反映したタイムリーなモチーフだなと感じましたね」