日曜劇場『下剋上球児』のピッチャー根室くん役で一躍脚光を浴びた兵頭功海。2019年に俳優デビューし、テレビドラマ初出演となった特撮ドラマ『騎士竜戦隊リュウソウジャー』ではカナロ / リュウソウゴールドを演じた。2023年は『下剋上球児』のほかにも『ドラフトキング』『CODE-願いの代償-』といった話題作に出演。キャリア5周年を迎えた兵頭さんがTHE CHANGEを語る。【第1回/全4回】

兵頭功海 撮影/冨田望

 イベントと重なった取材日、兵頭さんの話は控室で聞くことになった。場所が限られていたため、いつも持参しているサイトのアイコンの砂時計を置く場所が見当たらない。「こちらを写真撮影のときに持っていただく予定なのですが・・・・・・」と右往左往していると、兵頭さんが「インタビューの間も、僕がずっと持ちながら話しましょうか?」と、笑顔でこちらをリラックスさせてくれた。

 さらに「少し前に眞島秀和さんが“主演を張っている人のすばらしさ”についてお話している記事を目にして読んでいたんです」と話し始めると、こう続けた。

「こちらのサイトの取材を受けると聞いていたのですが、実は今まで拝見したことがなかったので、今朝サイトを見てみたんです。そしたらその眞島さんの記事が載っていて。“あ! 眞島さんのあの記事のサイトだ!”と思ったところだったんです」。

 取材を受けるために、わざわざサイトをチェックしたという兵頭さん。それだけで律儀な性格が伝わる。兵頭さんが俳優として活動を開始したのは、2019年。特撮ドラマ『騎士竜戦隊リュウソウジャー』で注目を浴び、順調にキャリアを重ねてきた。そして昨年出演した日曜劇場『下剋上球児』の根室知廣役で、一気に幅広い層へと認知度を上げた。そんな兵頭さんが自分を変えた大きな出会いを挙げるなら、何になるのだろう。

「ムロさんに出会ったことです。『ドラフトキング』(2023)というムロツヨシさんがスカウトマンの役で主演していたWOWOWのドラマで、僕はピッチャー役で終盤の7話から出させていただきました。その時に、“こういう方がこの業界でずっと愛されて、周りの人から支えられ、周りの人に愛されて、また会いたいと思ってもらえる人なんだな”と感じました。撮影が終わってからもすごくよくしてくださっていて」