みちおさんから、布川さんに予想外のお願いが
これが20年以上前の高校時代の話。ちなみに布川さんは当時、部長をつとめていた。柔道部ともなれば、先輩・後輩の上下関係に厳しそうなイメージがあるが……。
布川「そういうのは気にしない感じでした。言葉使いも最初の半年は敬語だったんですけど、僕が筋力トレーニングをしているときに、みちおがいきなり“タメ口でいいですか?”って聞いてきたんですよ。僕は一回、“ん?”って顔したんですけど、懐が浅いって思われたくなかったんで、“いいよ”って言いました」
みちお「やっぱり、“ん?”って顔はしていましたね」
布川「でも、いま考えると、断っても懐は浅くないよな。普通だよな」
思わずタメ口を許可してしまった布川さん。ただ、みちおさんも“布川部長”のことを、ナメていたわけではなかった。
みちお「部員はみんな仲が良かったんでゆるみそうになるんですけど、練習は練習でやるし、ちゃんと部長をしているんですよ。締めるところは締めて、ゆるめるところはゆるめるっていう、理想の部長でした」
当時から布川さんのことは尊敬していたのだ。