論破王のひろゆきさんと、20年以上、寝食をともにしてきた西村ゆかさん。強烈に我が強い人物と過ごす日々は、ひと筋縄ではいかないことばかりだった。ゆかさん、そして2人の間に起きた、人生の「CHANGE」を聞いてみた。【第4回/全4回】 

西村ゆか 撮影:有坂政晴 ヘアメイク:タナカミホ

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摂食障害が原因で借金も

 ひろゆきさん(47)の妻、西村ゆかさん(45)が、自らの半生を綴った著書『転んで起きて 毒親 夫婦 お金 仕事 夢 の答え』(徳間書店)。そこでは実の両親との確執、ひろゆきさんとの出会いと現在、自身が抱える難病についてなどが、冷静な筆致で語られている。かなりヘビーな内容もあるのだが、さまざまな問題にしっかりと向き合うゆかさんの姿には、凛々しさを感じる。

 そんなゆかさんに人生最大のピンチを聞いたところ、「摂食障害」と「200万円の借金」という答えが返ってきた。密接に絡んだこの2つの問題は、かなりやっかいなものだったようだ。

「摂食障害は10代の頃からあったんですが、20代で仕事のストレスもあって、ひどくなったんです。吐くために食べるようなな状態で、コンビニエンスストアで食べものを5000円とか1万円とか買いまくって、食べて吐く。それがひどいときは1日に3回とかあって、1か月の食費が15万円。さらに買い物で散在していたら、借金が200万円ぐらいになってしまったんです」

 摂食障害が原因で借金を作ってしまったゆかさん。しかし、お金がなかったということではなかった。

「親がお金にだらしない性格だったので、自分はそうならないよう、未成年の頃から貯金はしていて、社会人になっても定期預金や投資信託などでお金は貯めていたんです。その貯金で借金を返せばいいんですけど、どうしていいかわからない精神状態になっていて、貯金がたまっていくのに借金が増えていく状態でした」

 周囲の協力もあり借金は全額返済したのだが、その原因となった摂食障害は克服されていなかった。