SNSには自分の言葉で書いています

――ちなみに最近よく聴いている音楽をひとつ挙げるなら?

「K-POPかな。そこは(鈴鹿)央士くんと小倉史也さんの影響です。ふたりがK-POP大好きで。ずっと流しているから自分も自然と聴いちゃって、面白いなと思うようになったんです。今まで僕が聴いていた音楽は、音がたくさんあるものだったんですけど、K-POPって音が異常に少ないんですよ。でも聴き心地がよくて何回も聴いちゃう。これまで全然触れてきていなかったので、ちゃんと聴いてみると面白いんだなって。自分からだと聴かなかったと思うんですけど、ふたりからの影響ですね」

――ところで奥平さんは、ご自身の言葉でInstagramを更新されています。本当にご自分で書いているのが伝わってきます。

「変に着飾りたくなくて。もちろん載せる前に、事務所の方に一応目は通してもらいますけど、それだけで自分の言葉で書いています。普段、僕のことを応援している人が、僕自身のことを知る場所って、InstagramとかSNSくらいしかないので。そこで格好つけておしゃれな写真とか、いやそれも本当はできたらいいなとは思いますけど(笑)。僕はできないので、だったら自分らしいものを載せていこうかなと。普段、暗い役とかも多いので、僕自身暗い人に思われがちなんですけど」

――全然違いますよね。特に『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』の共演者のみなさんとはとても仲がよさそうで、楽しそうでした。

「なので、僕を知ってもらえるきかっけになればいいかなって。たまに誤字脱字とかもありますけど(笑)、そのままの僕で応援していただければと思います」

 友達との出会いやInstagramの誤字脱字についても、そのままに語ってくれた奥平さん。俳優としては、映画ファンからの支持も厚いTAMA賞にて、“最も飛躍した俳優、もしくは顕著な活躍をした新人俳優”に贈られる2023年度の最優秀新進男優賞を『あつい胸さわぎ』『映画ネメシス 黄金螺旋の謎』『ヴィレッジ』『君は放課後インソムニア』の4作の評価により受賞している。「そのままの僕で応援」もなにも、その未来には、もはや期待しかない。

奥平大兼(おくだいら・だいけん)
2003年9月20日生まれ、東京都出身。2020年、『MOTHER マザー』で長澤まさみ演じる秋子の息子・周平を演じてデビュー。同作にて第44回日本アカデミー賞新人俳優賞、第94回キネマ旬報ベスト・テン 新人男優賞、第63回ブルーリボン賞新人賞、第30回日本映画批評家大賞新人男優賞を受賞した。2023年度は、『あつい胸さわぎ』『映画ネメシス 黄金螺旋の謎』『ヴィレッジ』『君は放課後インソムニア』にて第15回TAMA映画賞最優秀新進男優賞に輝いた。ほか主な出演作に映画『マイスモールランド』『パレード』(Netflix)、ドラマ『恋する母たち』『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』『ワンダーハッチ -空飛ぶ竜の島-』など。鈴鹿央士とW主演を務める映画『PLAY!〜勝つとか負けるとかは、どーでもよくて〜』が公開中。

映画『PLAY!〜勝つとか負けるとかは、どーでもよくて〜』
監督:古厩智之
脚本:櫻井剛
出演:奥平大兼、鈴鹿央士、山下リオ、小倉史也
(C) 2023映画『PLAY!〜勝つとか負けるとかは、どーでもよくて〜』製作委員会
配給・製作:ハピネットファントム・スタジオ
公開中