「今月支払いが厳しい」リボ払いの仕組みを理解していなかった

駆け抜けて軽トラ(左から小野島徹、餅田コシヒカリ) 撮影/三浦龍司

ーーなぜ発覚したんですか?

小野島「“今月、マジで支払い厳しいです”と言っていたときがあって。“いつもは1万円って決まっていたのに、今月はミスして8万円にしちゃったんですよ”と。え? 毎月1万円? どういうこと……!? と、いろいろ聞いたらリボ払いで。“めっちゃリボじゃんおまえ! え!? リボでコンビニの飯食ってるの!? やばいじゃん!”とか言ったんですけど、それでもまだ気づかなくて」

 餅田さんは、まっすぐな瞳で小野島さんにこう言ったという。

「そうやって自分に足枷のようなものをあえてつけていると、仕事がきついタイミングで大きな仕事が舞い込んでくるんです。これは私にとって絶対に必要なことで、芸人さんが自分の給料よりも高い家賃に住むのと、同じ感じなんです」

小野島「偉そうにリボを語るんですよ」

ーーリボ払いすることで、実際に仕事が舞い込んできたんですか?

餅田「グラビアの仕事とか、大きな仕事はリボで勝ち取りました。でもお金がないときも当然あったので、そういうときは小野島さんにごはんを作ってもらっていました」

小野島「僕もバイトしている身だったんですけど、"ごはん、食べさせてください”って言ってきましたね」

 おもしろいから、のひとことでは説明がつかない深い情を、餅田さんにかけてきた小野島さん。餅田さんは実感を込めて言うのだった。

餅田「人間らしいこと、なにも知らなかったんです。そんな化け物を人間にしてくれた。小野島さんは、私を育ててくれたんですよね」

 餅田さんのおもしろい部分を見つけて、芸人として活かす。小野島さんのセンスが、「駆け抜けて軽トラ」というコンビを形作っているのだろう。

駆け抜けて軽トラ(かけぬけてけいとら)
小野島徹(おのじま・とおる)。1987年9月16日生まれ、埼玉県出身。
餅田コシヒカリ(もちだ・こしひかり)。1994年4月18日、宮城県出身。
2017年にコンビを結成。餅田さんによる、フリーアナウンサー加藤綾子さんにそっくりな顔と、似ても似つかないボディのギャップで一躍人気に。2019年12月14日放送『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ系)内の『博士と助手~細かすぎて伝わらないモノマネ選手権~』で優勝。以降、同番組の常連。