「年収5万円くらいでした」

 4月6日には単独ライブを成功させたばかりとあり、じわじわと母数を増やしているにちがいない。「劇場だけで評価されていたような芸人」だったというピン芸人時代とは、見える景色がまったくちがうのではないだろうか。

小野島「そうですね、だって当時の僕、年収5万円くらいでしたから」

ーー……ん? 年収? 月収ではなく?

小野島「年収です。当時、妻がマンションを購入してくれて、そのときに妻と銀行員が電話していて"旦那さんのお給料面もうかがいたいです”と言われて。電話を代わって、“いま、こういう仕事をしていて、あまり収入がないんです”と話すと、“お給料、いくらくらいですか?”と聞かれたので、“5万円くらいですかね”と答えました。そしたら今みたいに"月でですか?”と聞かれたので、“年です”と言いました。すると、“年!?!?”って。まったく同じ反応です」

ーーえ! ほんとうに年ですか!?

小野島「はい。銀行員もびっくりですよ。餅田さんは自分のことを、僕とコンビを組む前は"人間ではなかった”と言いますが、僕もそう、人ではなかったってことです」

駆け抜けて軽トラ(左から小野島徹、餅田コシヒカリ) 撮影/三浦龍司