硬派なジャーナリストとして知らぬ者はない田原総一朗さんと、その長女でありテレビ朝日『徹子の部屋』プロデューサーを長年務める田原敦子さん。実はこの２人が対談するのは「たしか敦子がまだ子どもの頃に一度あったくらい」で、ほぼ初めてのことだという。
　８９歳になった今も舌鋒鋭くテレビ朝日『朝まで生テレビ！』で日本を斬る田原総一朗と、日本テレビ界の宝・黒柳徹子（８９）を支え続ける敦子の「ＴＨＥ ＣＨＡＮＧＥ」、重要な変化とはなんだったのか。それを経て、親子はどう変わったのかーー。

撮影／三浦龍司

「僕は、娘の人生に口を出したことはない。若い人が自由にやろうとしているのに、僕のような上の世代が口を挟んではダメだ」

　田原総一朗さんが少し照れ臭そうに口を開くと、娘の敦子さんが笑いながらこう続ける。

「父に何かを相談しても、全部自分の話になってしまうんです。父は自分が大好きな人ですから」

　実は敦子には、父親とどこかに出かけた思い出がほとんどない。多忙すぎた父は、放任主義で娘を育てた。