ーーこれまでのお仕事でここまで役作りされたことはあったんですか?

「なくはなかったけど、今回が一番かな。若い頃にドラマ『四季・奈津子』(TBS系・1980年)で、原作に合わせて髪をバサッと切ったことがありました。当時、シャンプーのCMに出ていたので、スポンサーから“なんで切ったんですか⁉”ってガンガン非難されましたね(笑)」

新型コロナで退院直後も現場に酸素ボンベ持参で撮影

ーー今回は、所作ももっさりして、「おばあちゃん」の雰囲気が出ていましたね。

「体重をちょっと増やして、動くときは背中を曲げながらやるようにしました。孫に、“広い茶畑や工場を、もう僕らが引き継がなきゃ”って思わせるようにしないといけないので、元気溌剌でシャキーンとしたおばさんじゃダメだったんですよ」

ーー新型コロナで退院直後では、実際、撮影は大変じゃなかったんですか。

「現場には酸素ボンベを持って行って、本番のときだけ外していました」

ーーまさに命懸けだったんですね。

「いやいや。ま、そんなふうに書きたいんでしょうけど、私はそんなこと言わないよー(笑)。でも、絶対やりとげたかったのは事実ですね」

※画像は 映画「風の奏の君へ」公式X (@kazeno_kanade)より