「新感線がやっている作品は『少年ジャンプ』の世界」
――演じる「ゴノミカド」を今の時点でどう捉えていますか。
「帝になった人ですから、ある程度の力を持っているんでしょうけど、なんせうちの劇団の作品ですから。みんな頭が切れるとか、腕が立つと自分で言っている割には、頭の悪いやつしか出てこないんです。
今回は登場人物全員がわがままなんですよ。“ゴノミカド”はその中でも一番分かりやすく“わがまま”な人で、みんなは裏切ったりその裏をかいたりするんですけど、この“ゴノミカド”はほぼ裏表がない。わかりやすいわがままさんです」
――公式サイトのコメントで、生田斗真さんが「新感線が描く悪には色気と妖しさがある」と仰っていましたが、今回演じるゴノミカドではその辺をどう意識していますか?
「そういうことを意識したことはないな。お客さんにそう見えればいい話なんで、俳優が企むことではないんです。本に書かれていることをそのままやればいいので、そこは俳優が考えるようなことではないと思っています。
それに、お客さんはもっと上をいっているから、こちらは余計なことを考えずにその字面をちゃんと伝えることだけをやればいいと思うんです。特に新感線がやっている作品は『少年ジャンプ』の世界ですから。“敵は敵、味方は味方”とわかりやすいんです。だから観客も、結局最後には“ルフィ”とか“桜木花道”を応援するようになる。そんな風にわかりやすくやればいいと思います」