韓国とディズニーの映像作品における共通点

 海外の作品を積極的に見ているため、日本との違いを痛感することも多いという。

「例えば、韓国の映画は間違いなく観客のために作っているよね。つじつまが合わないところがあったりして、ツッコミどころは満載なんだけど、見る側をちゃんと意識して作っているからおもしろい。これはディズニー作品にも、すごく感じることだよね」

 ディズニー作品『トイストーリー』シリーズではカウボーイ人形・ウッディの声を担当しているだけに、演じる側としてもそのことを非常に感じたという。

「オモチャが活躍する楽しい物語なんだけど、実は子どもが見たら〝みんな仲良くしなくちゃいけないんだ〟と自然に感じられるメッセージ性がある。だけど、日本の作品は〝こんなにすごいことをやりました〟というにおいがするんだよね。承認欲求というのかな。
 あとね、たまに〝ハリウッドを目指してます〟っていう若い俳優がいるけど、アメリカにはネイティブに英語を話せる東洋人俳優が山のようにいるんだから、もっと違う考え方をした方がいい。海外で見てもらえる日本作品をしっかり作る。いま、そういう考え方にシフトしないと、日本の映画界はダメになってしまうんじゃないかな」