他人の人生を物語化するほうが得意

――最近は「腹を割って話す番組で話すことがない」そうですが。

屋敷「いまは難しいですね。ただ、テレビに出始めの頃は“第7世代に追い越された”とか“M―1で最下位でした”といった悩みを先輩芸人に相談する仕事ばかりでした。腹を割ることで売れたと言っても過言ではありません(笑)。見た目が普通なら生い立ちも普通なので、それまでは腹を割っても面白くなかったけど、当時の環境のおかげで腹を割った話ができるようになったんです」

――ニューヨークのおふたりは、オードリー空気階段のように自分の人生を物語化していくことより、YouTubeチャンネルで扱った「ザ・エレクトリカルパレーズ」や「シン・りょう」みたいな他者の人生を物語化するほうが得意ですよね。

嶋佐「確かにそうかもしれない」

屋敷「2年前に『今更のはじめまして』という自伝本は出したんですけど(笑)」

嶋佐「薄かったんですよね(笑)。読みやすいエッセイでした」

屋敷「しかも、2人の人生が似ている(笑)。そもそも自分たちのことをしゃべるのが得意じゃないんです」

嶋佐「チャンス大城さんなんて、本当にすごい。ああいう人を見ると“芸人だなぁ”と思います」