過激なパフォーマンスや歌詞が次第に若者たちの心をつかんでいく
大学には通わず、音楽活動にまい進した日々。彼らの過激なパフォーマンスは、すぐさまテレビで話題となった。
「僕らはどうやってライブを盛り上げようかと手練手管して、ノウハウを蓄積していった。だからテレビでは、どうやったら人々にウケるのかってまったく計算していなかったです。ライブハウスのフォーマットをそのままお茶の間に持ってきたら、テレビの人が喜んじゃったんです。とくに生放送だった『夜のヒットスタジオ』(1968年~1990年・フジテレビ系)では、“今度はなにをやってくれるんですか”って言われました」
当時の流行物には目がない若者たちにとって、爆風スランプの過激な歌詞やライブパフォーマンスは伝説となっていた。今ではできないようなことも、若気の至りとしてライブで行っていたという。
「ライブハウスでは、どんどん脱いでしまって全裸にもなっていました。いまだと大問題ですよね。スマホがある時代じゃなくて良かったです(笑)。80年代前半は、誰もスマホを持っていなかったので、密室での行為ってことで済んだのかもしれないですね」