デビューアルバムと26年ぶりの新曲『IKIGAI』のジャケットを手掛けたのはサザン・関口

 彼らの体を張ったライブは、どんどん集客を増やしていった。しかし、肝心のデビューにはなかなか結びつかなかったという。

「爆風スランプとしては、デビュー直前にライブハウスの動員記録を塗り替えるぐらい盛り上がっていたんです。でもソニーが全然レコードを出してくれなかった。“どうしてレコードを出してくれないんですか”って聞いたら、“ライブハウスではウケているけれど、おまえらの曲をレコードにして売って、誰が聴くんだ”って言われて、メンバーと“うわー”って頭を抱えましたね。
 そこで、レコードにしたときに一般の人たちがいいなって思ってくれる曲を、知恵を絞って作らなきゃいけないって気づいたんです。そこから、一生懸命に歌詞やコンセプトも考え直しました」

 ’98年にリリースされたデビューアルバム『よい』。メンバーの顔がイラストになった印象的なジャケットだ。今年リリースされた新曲ともジャケットがリンクしている。

「『よい』のジャケットは、サザンオールスターズの関口さん(関口和之)が描いてくれたんです。昔からのファンの人は、今回の『IKIGAI』のジャケットを見たらニヤリってしてくれるんじゃないでしょうか。『IKIGAI』のジャケットも関口さんが描いてくれているんですよ」

爆風スランプ26年ぶりの新曲『IKIGAI』配信ジャケット。サザン関口和之氏の描き下ろし