コンビ結成後の初舞台は、なかのZEROホール

 翌年1月初旬、新コンビになってまもなく、さっそく舞台に立った。場所は、東京・なかのZEROホールの視聴覚ホール。現在も多くの芸人たちが切磋琢磨する、地下2階の舞台だ。初めてネタ合わせしたネタで、いきなり約30組中2位という好成績を残すこととなったのだ。

ともしげ「そのときのこと、結構覚えているんです。いろいろコンビを組んできた中で、一発目のライブでウケるなんてことありませんでしたから」

ともしげ 撮影/松野葉子

ーー当時はどんなネタをやっていたんですか?

ともしげ「このときは僕がツッコミをやっていたんです。コントのツッコミをやりたいと思っていて、芝くんはボケができるって言うし。さまぁ~ずさんみたいなネタをやっていた時期だったよね?」

「さま~ずさんのテレビでやっているネタをね」

ともしげ「それを、そのまんまやりましたね」

ーーそのまんま!?

ともしげ「まんま、です」

 以降、なかのZEROホールの視聴覚ホールの舞台に毎月上がることになったという。

ともしげ「2人で音響や照明を手伝ったりもしていましたね」

「本当はお金を払わないとライブに出られないんですよ。僕らはスタッフの手伝いをする代わりにお金を払わずに出られていたんです。人のネタが終わったら僕が電気を消して、ともしげが音を流すスイッチをオンにするんですが、真っ暗でスイッチを見失ったらしくてずっと無音で暗闇で、会場がざわざわしたこともありました。結局スイッチが見つけられなくて観念したんでしょうね、こいつ、マイク持って、震えた声で歌い出したんです」

ーー(笑)何を歌ったんですか?

「流す予定だった音です」

ともしげ「ありましたね。よく許してくれたと思います」

 解散を繰り返した末に出会ったふたりが日の目を見るのは、もう少し先のこと。だが、それまでのコンビとはまったくちがうことは、早々ににわかっていたのだ。

(つづく)

モグライダー
芝大輔(しば・だいすけ)。1983年7月25日生まれ、愛媛県出身。
ともしげ。1982年5月31日生まれ、埼玉県出身。
2009年1月、コンビ結成。ライブシーンで高く評価され、2021年『Mー1グランプリ』決勝初進出。トップバッターを努め、結果は8位となったがトップバッター最高得点(当時)を記録した。翌年、テレビ出演が急増しブレイク。2023年にも『Mー1グランプリ』決勝に進出し、7位となった。今年がラストイヤーとなる。

【出演情報】
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DMM TVオリジナルバラエティ番組『鬼のドッキリで涙』

舞台はテレビ制作会社「Reborn」。「芸人たちにどんな酷いことをしても面白ければそれでよし!」な昭和型演出家・鬼崎が作ったコンプラ全無視の過激ドッキリ番組を、その素材を使って編集の力でハートウォーミングなドッキリ番組に作り変えるべく、東京03の3人演じるテレビマンが奮闘。リアルな過激ドッキリとコントが融合した、いまだかつてないバラエティ番組。
企画プロデュース・脚本/オークラ
企画/藤井健太郎
監督/住田崇
演出/池田哲也
出演/飯塚悟志(東京03)、豊本明長(東京03)、角田晃広(東京03)
志田こはく、服部潤、森下庸之、オクイシュージ
高野正成(きしたかの)、芝大輔(モグライダー)、ともしげ(モグライダー)
DMM TVにて独占配信中
作品ページ/ https://tv.dmm.com/vod/detail/?season=gfc1wgg78cp1s66kp78c48dq
配信スケジュール/
第1話・第2話 9月27日(金)18:00~
第3話 10月4日(金)18:00~
第4話 10月11日(金)18:00~
第5話 10月18日(金)18:00~
第6話 10月25日(金)18:00~