「意外とみんな悩んでいることは一緒」
結婚を経て離婚という「THE CHANGE」に揺れる人々の実態をつかむことが今回の小説につながった。だが、新川さんはSNSでのリサーチで気づいたことがあるという。
「誰か特定のユーザーを追っているわけではないんですけど、いろんなパターンをちょっとずつ見てっていう感じですね。最終的に、SNSで見かけた方がどうなったのかまで追えてないので。
SNSで見ていても思ったんですが、離婚や浮気にかんする状況は人によって違っても、意外とみんな悩んでいることは一緒だったりするんですよ。人間の心の動きというのは、属性とか状況によって変わるものだと思ってたんですけど、意外と本質的なところはあまり変わらないなって思って。
なので、連作短編の各話で状況をいろいろ変えても、結局同じような悩みに行きついてしまう。そうすると話としてつまらなくなるので、難しいなと思いながら書きました」