「いろいろと選択肢を示したい。誰かがやらなきゃいけない」
「また、少し前から医師の勧めでストレッチに通い始めたのですが、これがもう痛くて、痛くて。だから、自然と涙が出てくる。泣きながらやっていると、心の底から健康ってありがたいなって感じます。ストレッチはとても良いらしいので続けたいですし、実際に私の体に良い効果が現れたら、皆さんに参考にしてもらえるじゃないですか。
そうやって“アンナちゃんがやってたAを私もやってみようかな”とか“○○さんに、Bを教えてあげよう”というふうに、いろいろと選択肢を示したいんです」
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「こうした発信をもっと多くの著名人やインフルエンサーがしてくれたらいいのになって思うけど、でも実際には、病気や手術の公表を恐れたり、いろいろなネガティブな反応を避けたい気持ちから、すごく少ないんですよ。著名人だから伝えられること、広げられることがあると思うから、いまは自分が声をあげなきゃダメだなって。必要とされていることなんだから、誰かがやらなきゃいけないんです」
自らで答えを出し、痛みも覚悟しながら経験してきた人の言葉は、どんなに短くても、飾り気がなくても強い説得力を備える。彼女の言葉がいつの時代も求められるのは、常にそこに信じうるに足りる何かが宿っているからだろう。
(つづく)
梅宮アンナ(うめみや・あんな)
1972年8月20日生まれ、東京都出身。1990年代以降、ファッション誌『JJ』のモデルとして活躍し、テレビを中心にタレントとしても注目を集める。俳優・梅宮辰夫とアメリカ出身の元モデル・クラウディアの娘として知られ、その個性あふれる発言や包み隠さないスタイルで話題に。2024年には浸潤性小葉がんのり患を公表し、思いや経験を積極的に発信。現在はメディア出演や執筆活動を中心に活動。一貫した信念を持ち続けて歩み続ける姿勢が、多くの共感と支持を得ている。