父親にタレントの中山秀征さん、母親に元宝塚歌劇団のトップ・白城あやかさんを持つ中山翔貴さんは、小学生時代から大学まで、野球ひと筋に打ち込んできた。そんな翔貴さんは大学を卒業すると一転、俳優への道に進む。その陰にはどのような思いがあったのか? さまざまな経験を経て両親の背中を追い始めた翔貴さんのCHANGEを聞いてみた。【第2回/全3回】

芸能界に入って感じた違い
幼少期から野球に打ち込んできた中山翔貴さんは、22歳、大学卒業を機に、芸能界へ飛び込んだ。野球と芸能、一見、まったく違う世界に思えるが、いざ入ってみてとまどいを感じることはあったのだろうか?
「たとえば野球部は先輩に対して“はい”か“いいえ”しか言っちゃいけないとか、グラウンドの中では感情を出すなとか、いろいろ個人に対する縛りが多いんです。ただ、俳優は逆にどんどん自分の感情を出していかなきゃいけない。そこが難しかったですね。泣く演技にしても、小さいときから泣かないように生きてきたので、“泣くってなに?”みたいなところはありました。
ただ、もともと感情は豊かで、野球をやっていたときは抑えていたんです。だから、最初は難しかったんですけど、レッスンを受けていくうちに、かなり出せるようになってきました」
一方で、野球をやっていてよかったと思うこともあるという。
「一番は、体力や根性はあるんで、つらいってあまり思わないことです。あとは自分が所属していた青山学院大学の野球部がすごく強かったということもあります」