ケツメイシの名曲『さくら』MVへの出演は自身で決めた
──たしかにそれはあります。
「でも動かないと景色は何も変わりません。“とりあえず、やってみたらいいじゃん”と。それによってもしもうまくいかなかったり、ダメだったとしても、別の景色というか、別の角度からまた攻めてみればいい。それなのにみんな、手前で考えてしまうことが多い気がします」
──とりあえず動こう精神は、小さなころからですか?
「私は13歳のときにデビューしました。それでけっこう早い段階から自分の決断を迫られるというか、“どうしたい?”“何がやりたい?”“こういうときはどうする?”と考えることが多かったんです。そのなかで決断していったことが、いい結果を生んで、自信につながっていきました。成功体験の積み重ねが生んだ性格ですね」
──例えばどんな成功体験が。
「ケツメイシさんのMV『さくら』への出演がそうでした。当時は、俳優やモデルはMVに出演していなかったので、事務所としてはあまり前向きではありませんでした。でも“やりたい”と私の意見でやることになったんです。
※2005年にリリースされたケツメイシの楽曲で、初のオリコンシングルチャート1位を獲得。鈴木えみさんと萩原聖人さん出演のミュージックビデオも支持を集め、長く愛され続けている。鈴木さんは当時19歳だった。
──そうだったんですね! いまでもめちゃめちゃ人気の高いMVです。
「もともとケツメイシさんのことは好きでしたし、“まずはとにかく曲のデモを聴きたいです”とお願いして聴いてみたら、めちゃくちゃいい歌だったんです。それで“これはやりたいです!”とお願いしました。結果、名作として見返してもらえるMVになりましたし、本当にやってよかったと思っています。あの体験は大きいかなと思います」
鈴木さんの美しさが際立つ『さくら』の傑作MV誕生の裏には、なんと鈴木さん自身で進めた一歩が。その決断は、MVを受け取ったファンの景色も変えてみせた。
(つづく)
すずき・えみ
1985年9月13日生まれ、京都府出身。1999年、中学2年生の時に「ミスセブンティーン」に選ばれ、雑誌『SEVENTEEN』でモデルデビュー。創刊から専属モデルを務めた『PINKY』をはじめ、数々の有名雑誌で表紙を飾り、カリスマモデルとしての地位を確立する。俳優業でも活躍。ドラマ『ウォーターボーイズ2』(フジテレビ系)『ギャルサー』(日テレ系)『有閑倶楽部』(日テレ系)などに出演。映画『女神降臨 Before 高校デビュー編』『女神降臨 After プロポーズ編』で約20年ぶりの映画出演を果たし、大きな話題を集めている。近年は親子で一緒に性について学ぶ『いのちの授業』などの活動も行っている。
『女神降臨 Before 高校デビュー編』、『女神降臨 After プロポーズ編』
監督:星野和成
脚本:鈴木すみれ
原作:yaongyi
出演:Koki,、渡邊圭祐、綱啓永、菅井友香、宮世琉弥、鈴木えみ、津田健次郎、佐藤二朗 ほか
公式サイト: https://www.megamikorin-movie.jp/