漫画家・イラストレーターとして活躍する江口寿史さんは、1977年に「週刊少年ジャンプ」(集英社)の『すすめ!!パイレーツ』で連載デビュー後、80年代半ばからはイラストレーターとしても活躍。その斬新なポップセンスと独自の絵柄で漫画界に多大な影響を与え、40年以上も幅広いファンに支持され続けている。
 東京日比谷の展覧会を終え、吉祥寺にある仕事場で「THE CHANGE」の取材に応じてくれた江口さん。日々変化するデジタル環境、SNSについてどう感じているのだろうかーー。
【第4回/全5回】

江口寿史 撮影:冨田望

Twitterフォロワー28万、SNSとの向き合い方

 現在67歳の江口さんには、28万ものツイッターフォロワーがいる。インスタグラムも2つあるアカウントを合わせるとフォロワー数17.9万。早い時期からSNSを使い、イラストや日々の日常をインスタグラムにアップするなど、常に時代に合わせて自分自身をアップデートし続けているが、SNSを使うには覚悟が必要だという。

「僕らの世代は他の漫画家さんもそうだと思いますが、読者からのファンレターっていうのが、自分にとっての指針だったんですよ。自分のやってることがどういう評価を受けてるとか、どこが受けてるのか、とか。それによってキャラが変わってきたりもしていたんです。今はそれがSNSに変わった感じです。

 ただ、SNSはファンレターに比べると圧倒的にアンチの意見も多い、ほぼ半分はそっちですよ。手紙だと、よほどでない限りアンチからはこないですから。ただ、たまに心から嬉しくなる言葉を見れるのもSNSなんです。ひとつのいい意見を見るためには10の悪口も目の当たりにしなきゃいけないっていうことです。SNSをやるからにはそういう覚悟が必要ですね。ツイッターを始めた頃は、それにいちいち反論したりして、かなり疲弊しました。当時はアンチの意見にもすごい噛みついたりして、炎上したら一日中かけてやりあったりもしてたんですけど、それも時間の無駄だなと思って。

 いまツイッターはほとんど告知のために使っています。大体みんなSNSで情報収集して、いまここで展覧会やっているんだと知って来てくれるし、告知としては今や、なくてはならないツールです。拡散力も強いですしね」

 

 もっぱら告知のために使っているという江口さんのTwitter。6月28日のツイートでは、7月19日発売の新刊『step2ー Eguchi Hisashi Illustration Book 2 ―』(河出書房)と吉祥寺「リベストギャラリー創」での出版記念イベントが告知されていた。