2023年にデビュー20周年を迎えたサンボマスター。日本語ロックの新しい光として、聴く人に勇気と熱狂をもたらしてきた3人は、バンドを組んで以来メンバー交代も脱退もなく歌いつづけてきた。
節目の年に3DCGアニメ映画『しん次元!クレヨンしんちゃんTHE MOVIE 超能力大決戦~とべとべ手巻き寿司~』の主題歌となったシングル『Future is Yours』、そしてベストアルバム『サンボマスター “超”究極ベスト -全員優勝Edition-』を発売した3人のこれまでの「THECHANGE」について聞いた。
「この砂時計、カッコいいですね」と、ドラムの木内泰史さんは机上に置かれた「双葉社THE CHANGE」のアイコンである青い砂時計を手に取って言った。ギター・ボーカルの山口隆さんも「これ何分なんですか?」と尋ね、取材中になんどかひっくり返してくれた。ベースの近藤さんは興味深そうにその2人を見ていた。
ーー新曲の『Future isYours』、改めていい曲だと思いました。
木内「クレヨンしんちゃんの映画の主題歌で、大根仁監督の指名だったんですが、大根監督からお話を聞いた時は、僕らが出させていただいた2021年のフジロックをご覧になった、と」
山口「相変わらずいいというか、すごいロックだった。あの感じをしんちゃんの曲に欲しいんだ、という感じで、ものすごいおっしゃられていましたね。
大根監督もすごくて、あんまり会って言うとあれだからって言って、会わないんですよ。
1回くらいしか会わなくて。で、なんか、サンボマスターが映画を乗っとっちゃってくれって。一番ラストにこの曲で持っていっちゃってくれ、みたいな」
ーーすごい言葉ですね。
山口「もう最初のオファーの仕方が完璧じゃないですか? ライブ、対バンに誘う時ですよね。ライブ見てすげーなーと思って対バンしようと思った、っていうあの感じですから。
一緒にやってくんない? と。この曲で映画を乗っとって持っていっちゃってくれ、みたいな対バンのあれですよね。
日本のみならず、世界でも知られたしんちゃんのキャラクター。そんな仕方でお話いただくっていうのが、最高ですよね。僕らとしては、本当になんていうかな、すごい。一生懸命作るのは当たり前だけど、やるしかない、ってかんじで」