「働いている人ほどシェイクスピアを見るべき」常々思う、その理由とは
また、岡本さんは演劇を通じて、同世代、とくに同性に伝えたいことがあるという。
「個人的な考えですが、女性は行動力があって切り替えも上手な方が多いですよね。とくに、文化や教育において、男性と感度が違うなと思うことが多くて。たとえば働いている方でも、美術館に足を運んだり演劇を見たり、新たに何かを学んだりして、心を癒やしたり満たしたりする時間をつくる方法を身に着けているんだと思うんです。
それに比べて、特に男たちは仕事で抱えたストレスは、居酒屋で飲んでグチったり、カラオケで発散する感じ? 芸術に触れる機会が、圧倒的に少ないように感じるんです。俺は常々、働いている人ほどシェイクスピアを見るべきだと思っているんですが、それは人間の縮図が描かれているからです。でも実際には、働き盛りで舞台を見る人ってごく少数で。けど、ちょっとしたきっかけから見るようになると、いろんなことが変わるんですよ」
30年近く舞台を中心に活動し、紫綬褒章を授かった岡本さん。切なる願いは、自分がステージに立つことで、ひとりでも多くの人々の心が豊かになってほしいということだ。
「舞台芸術って敷居が高いと思われがちだけど、そもそも市井の人々のためのものなんです。俺の友達が、パートナーに連れられてたまたま演劇を見たりすると、そのあとは自発的に何回でも足を運んでくれます。もう、見たくてたまらないんだって言うんです。
心の奥では、みんな芸術を欲しているし、その人の癒やしにもつながる。だからこそ俺は、舞台でもライブでもステージに上がるからには、目の前の人に最高のものを届けたいし、届け続けるために命をかけるつもりなんです」
次回は、岡本さんの演劇人としての仕事論などについて、語っていただこうと思う。
つづく
岡本健一(おかもと・けんいち)
1969年5月21日生まれ。東京都出身。85年にドラマデビューし、88年から93年まで男闘呼組として活躍後、主に舞台俳優としてキャリアを重ねる。読売演劇大賞(04年、09年、18年)菊田一夫演劇賞(19年)、紀伊國屋演劇賞(20年)、芸術選奨文部科学大臣賞(20年)、紫綬褒章(22年)を受賞。22年7月、29年ぶりに男闘呼組が1年間の期間限定で活動を再開し、現在は同メンバーとともにRockon Social Clubを結成。ADDICT OF THE TRIP MINDSとしても音楽活動を続けている。
■アルバム情報
Rockon Social Club NEW ALBUM「THE SHOW MAN」
2025年11月5日 発売
01. プンスカピン!/堺正章&Rockon Social Club
02. Tangerine Kiss/NOKKO&Rockon Social Club
03. Still Rockin' /野村義男&Rockon Social Club
04. バーボンロック/大友康平&Rockon Social Club
05. 亀の恩返し/亀梨和也&Rockon Social Club
06. B・A・N/段田安則&Rockon Social Club
07. 愛死天流/氣志團&Rockon Social Club
08. 死ぬほどジュ・テーム/デーモン閣下&Rockon Social Club
09. 傷だらけの王者(RSC ver.)/MISIA&Rockon Social Club
10. The Show Man/堺正章&Rockon Social Club
公式サイト:https://rockonsocialclub.net/the-show-man/
■レギュラーラジオ番組
「KURE 5-56 Presents Go! Go! Rockon!」
毎週日曜22:30〜22:55 放送局:TOKYO FM、FM大阪、FM長崎
日曜夜の大人の遊び場をテーマにRockon Social Clubがいま、夢中になっていることを気ままにトーク。