「パスカルズ」はヨーロッパで大人気!
「たま」の解散からもすでに20年が経つ。現在はどんな活動をしているのだろうか。
「いまは、やっぱりライブ活動が一番メインですね。今年はなんかライブが、ここ数年で一番多くて、たぶん年間100本くらいあるかな。ほとんどライブハウスです。都内が多いですけど、地方もあります。那須の牧場とか万座温泉の旅館で歌ったり、沖縄のショッピングモールの広場で無料ライブをやったりとかね。
それもけっこう種類がいろいろとあって、ソロの時はギターの弾き語りでやってるんですけど、それ以外に『たま』時代に使ってたものより、さらに簡易的なガラクタのパーカッションがあって、桶とか鍋とかそういうのが付いてるパーカッションセットを自分で作ったりして。それで今たぶんバンドを10個くらいやってるんです。
そのうちで一番メジャーというか、メインでやってるのが『パスカルズ』っていうアコースティックのバンドでして、知久くんも参加してます。今年はその『パスカルズ』のドキュメント映画が公開されたんです。このまえ東京が終わったんで、いまは地方ミニシアターみたいなところでやってるんじゃないかな」
2023年5月に公開された映画『Pascals〜しあわせ のようなもの〜』は幸福感に満ちた独自のサウンドで人気を集める「パスカルズ」のドキュメンタリー。「パスカルズ」は、1995年に結成されたロケット・マツ率いるアコースティックオーケストラバンドだ。
『さかなのこ』『川っぺりムコリッタ』など映画・テレビドラマ・舞台の音楽も数多く手がけ、海外でもフランスを中心に高く評価されている。石川さんは「たま」が解散した3日後くらいには、その「パスカルズ」でヨーロッパツアーに行っていたという。
「ヨーロッパやオセアニアには8回くらいツアーに行ってます。1回行くと長いときは1か月以上も回るんです。『パスカルズ』って、日本よりヨーロッパとかの方が評価が高いっていうか、4、5年前にポルトガルでやったときは7000人くらい入りました。
フェスなんですけど、フェスっていっても日本のとは違って会場がいくつもあって、たとえばその日の広場の会場はパスカルズだけっていう、ほぼパスカルズワンマンみたいなので。やっぱり日本だとインスト音楽ってライブでもあんまりお客さんは入らないですし、やっても500人くらいってのが全然あるんです。
今メンバー13人なんですけど、年齢的に62歳の僕がちょうど真ん中なんですよ。だから上は70近いし、そうすると体力的に今後あんまりヨーロッパも行けないかなって(笑)」