「たま」という船に乗っていた

 石川さんは現在、webアクションで『「たま」という船に乗っていた』(作画/原田高夕己)という漫画を連載している。2004年に出版した自身の同名書籍が原作で、「たま」結成から解散までのエピソードが描かれている。昨年「さよなら人類編」が単行本化された。

「たま」という船に乗っていた

「去年サイン会をやった時、けっこう親子連れが来てくれたんです。親が漫画を買ってきて子供もっていう。「たま」ってブームに乗った音楽じゃなかったから、あんまり時代に関係なく聞いてくれる人は聞いてくれる。今でも全然若い人っていうか、子供でもわかるから。「たま」がテレビに出たりしてたのは30年くらい前だから、20代の人とかはほとんどYouTubeとかで知って、聞いてくれてる感じだと思います」

 マイペースで音楽活動を続ける石川さん、幅広い年齢層から支持されているようだ。バンドも空き缶もホームページも全部まだ楽しいから継続していきたいといい、「でも楽しいことがどんどん増えていっちゃう」と笑った。

■石川浩司(いしかわこうじ)
1984年に知久寿焼、柳原幼一郎と「たま」を結成。担当パーカッション。86年に滝本晃司が加わり4人体制となり、89年のイカ天出演を機に90年にメジャーデビュー。オリコン初登場1位、紅白歌合戦出場など、快進撃を遂げる。2003年の「たま」解散後も精力的に音楽活動を続け、2021年に還暦を迎えた。2023年3月、2004年にぴあから出版された『「たま」という船に乗っていた』の増補改訂版が双葉社から刊行。webアクションにて漫画『「たま」という船に乗っていた』(原作担当/漫画・原田高夕己)を連載中。