◼︎天海さんが感じた影響「一人の役者さんによって、こんなに作品のイメージが変わるんだな」

––––「キントリ」といえば、取調中に被疑者が豹変することも見どころの一つだと思います。今作でも、それまでは品があって爽やかな印象の長内総理が一変する場面がありますね。

石丸「役作りの段階で、長内の表と裏の顔をしっかりと区別して取調中に出すべきだなと思っていました。でも、どうやって裏の顔を出すかは取調べる側の出方次第なので、カメラが回り始めたら皆さんグイグイ来ますから、それに乗ってやらせてもらいました。

 僕もシーズン1からずっと見ていたのですが、被疑者役を演じた素晴らしいゲスト俳優の方たちがいろいろな顔を見せているのでプレッシャーでした。自分ならば、どんな方法ができるんだろうということを考えつつ、向かいの席に座った時の天海さんの目力は、可憐で美しいけれど、それがギラっとした瞬間を見た時に『始まる!』と思いました」

––––天海さんと田中さんは、長内総理との対峙シーンに、どんな思いがありましたか?

天海「石丸さんのもともと持っておられる品格や清廉潔白さがあるからこそ、キントリのチームが“総理を取り調べる”ということを迷うのではなく『この人を追及していいんだろうか? 追及するべきなんだろうか』という、もう一つ深いところの葛藤が生まれたのだと思います。

 本当は総理大臣を取り調べたくないという気持ちも抱えながら、迎え撃つという感じでしたので、そこをどう攻めるか葛藤しました。

 それに、一人の役者さんによって、こんなに作品のイメージが変わるんだなということも感じました。石丸さんの持っていらっしゃるものや演技力ももちろんですが、それだけでカバーできない何かが、キントリのチームにこれだけの影響を及ぼしていただけたのだと思います」

––––私は2年前の映画も拝見していたので、今作と両方を見ているのですが、ほぼ同じストーリーで同じ役だけど、俳優さんが違うだけでこちらの受け取るものが違うことが驚きでした。