美青年ぶりを見せつけた映画『NANA』(2005・2006)、クールで冷静沈着な存在感を放ったドラマ『BOSS』(フジテレビ系)シリーズ、19年ぶりとなる男性主人公の期待に見事に応えて支持を集めた、連続テレビ小説『マッサン』(NHK)、そしてキャリアを重ねて渋みを増した実写版『次元大介』(2023)。俳優・玉山鉄二は進化し続けている。

玉山鉄二 撮影/有坂政晴

 最新作である連続ドラマ『北方謙三 水滸伝』では、いまの玉山さんだからこその、深みある佇まい(たたずまい)で主人公たちを追い詰める敵役を演じている。そんな玉山さんのTHE CHANGEとは──。【第1回/全5回】

 黒を基調とした、シックな衣装に身を包んだ182センチの長身の玉山さんが、いすに深く腰掛け、静かにこちらを見た。

 日本ドラマ史上、かつてないスケールで描かれる一大スペクタクル、連続ドラマ『北方謙三 水滸伝』で、国家の諜報組織「青蓮寺(せいれんじ)」の幹部・李富(りふ)を演じる玉山さん。

 織田裕二さん演じる主人公・宋江(そうこう)をはじめ、晁蓋(ちょうがい/演:反町隆史さん)、林冲(りんちゅう/演:亀梨和也さん)ら、世直しを誓って立ち上がる梁山泊(りょうざんぱく)の面々を追い詰める役どころだ。

「とにかく偉大な原作で、バジェット自体もすごく大きい。それを若松節朗監督が撮られて、織田さん、反町さんをはじめ、素晴らしいキャストの方が本当にたくさん集まっている。その責任感というか、恐怖というのか……日々襲われていた毎日でした」