「あたかもベルトコンベアに物を置くような感覚で仕事をしていたら、いまの僕はないだろうと思います」
──武者震いと恐怖の両方が入った震えのようですが、作品に臨む際はいつもそうなのでしょうか。
「僕はけっこう臆病なので“できなかったらどうしよう”といったマインドに入ってしまうと、その暗闇から出るのに時間がかかるタイプなんです。だからこそ、クランクインの日とか、その役をつかんだ感じがあると、すごく心がスッとします。それまではどの作品も、ある種、怯えながら仕事をしているような感覚がありますね。まあでも、それが僕なので」
──それもある意味、ルーティーン?
「そうですね。 もしも僕が臆せず普通に現場に参加して、それなりに平均点な、セオリー的なお芝居をやって……、あたかもベルトコンベアに物を置くような感覚で仕事をしていたら、いまの僕はないだろうと思います」