「ちょっともったいないな」と思いつつ娘の可能性に期待する母の心

ーー高校生で自分の道をひとつに絞り挑戦するマインドは、アスリートの方ならではかと思います。どうやって培われたのでしょう。

「3人兄弟の末っ子で、自由に物事を決めさせてもらったところはあると思います。姉と兄とで年が離れていて、姉が社会人になってお給料をもらい、自分の好きなことをやっている姿を見て『羨ましい』、『早く自立したい』、と思っていたんです。実業団ってイコール社会人ですし、お給料をもらい生活するとなると、早く自立したいという想いが叶えられるのはスピードスケートしかない、と思いました」

ーーご兄弟の影響もあったんですね。

「あとは環境、でしょうか。私には娘がいるんですが、ずっと東京で暮らしていると情報はもちろん、誘惑もたくさんあってなのか、スポーツをやれる場所が見つけにくいんです。夏の競技はいっぱいあるし、探していろいろチャレンジしてほしいなと思うのですが、娘自身はいまいち乗り気じゃないというか。
 だから、自分が体験してきたことと子育てって、ギャップがありすぎるなあと実感しています。私は自分でいろいろ考えながらやってきたので、娘にも『自分がやりたいことをやりなさい』と言ってはいるんですけどね」

ーー子育ては思い通りにいかない、ということは、誰にでも降りかかるのですね。

「そうそう。思い通りにならないです。私のDNAがあるので体力面は十分あるし、トレーニングをすれば筋肉がつきそうな体をしているし、ちょっともったいないなと思いつつ、まだ中学3年生なので、遅いと言われるかもしれませんがやり方次第で高校生になってからでも……と期待はしています」

 母親として日々奮闘する岡崎さんの言葉には、アスリートを目指す子どもたちが真に必要とする「土台」を築くためのヒントが詰まっていた。