「自分がもっとも大事なものは何か? 絶対にゆずれないものと、妥協してもいいものの優先順位はどう付けるのか?」
──その作品に関わる前と後で、もっとも変化したことは?
「まず、“自分がこれまでやってきたことは、間違ってはいなかったんだ”と思えました。それと同時に、それをやり続けていくためには、ただ続けるだけじゃダメなんだということも感じました。自分が芝居をする環境をどうつくっていくのか、一緒に作品を作っていく人たちとどう向き合うのか、そういう、自分が芝居を続けていくための土壌作りの大切さを学ばせていただきました」
人とのコミュニケーションの取り方みたいなことだろうか?
「それもあるけど、もっと根本的なことですね。もの作りに対する熱量って、人それぞれで違うじゃないですか。同じ業界でも温度差があるし、現場によってもさまざまです。その中で、自分がもっとも大事なものは何か? 絶対にゆずれないものと、妥協してもいいものの優先順位はどう付けるのか? そういうことをすごく考えました。自分の熱量を、どの現場でもぶつければいいわけじゃない。その現実を知ったことも非常に大きかったですね」