『WAHAHA本舗』入団から芸能生活をスタートし、40年にわたる俳優生活の中で、『警視庁捜査一課9係(後に『特捜9』に変更)』で20年近く青柳刑事を演じてきた吹越満さん。“得体の知れない”存在になりたいと願っていた彼のTHE CHANGEとはーー。【第2回/全2回】

吹越満 撮影/冨田望

 俳優の仕事は40年ぐらいやってきましたけど、『警視庁捜査一課9係(後に『特捜9』に変更)』っていう刑事ドラマはお陰様で20年近く続くシリーズになりました。始まった当時は、まさか20年も続くとは思っていませんでしたね。テレビドラマの世界では刑事ものは多いので、次に別の作品で刑事役のオファーが来たときに他とは違うキャラクターで演じないとまずいんじゃないかと思ったんです。それで生まれたのが、どこかひょうひょうとしたちゃらんぽらんなキャラの青柳刑事でした。最初の頃はそれほどインパクトはなかったけど、シリーズを重ねる毎に自分で衣装も含めていろいろつけ足して、個性的なキャラができあがったんです。ドラマの中で青柳はやっちゃいけないことばかりしていた刑事ですが、撮影でも同じでした(笑)。せんべいを食べながらセリフを言っていたら、上司で係長・加納役の渡瀬(恒彦)さんに「何しゃべっているか判んねえよ、やり直せ!」って怒られてやり直したり。取調室の机に座ったり、パイプ椅子や机を投げたりしたら、プロデューサーから「本当の警察はそんなことしない」って怒られたり。ドラマだから良いじゃんって思ったんですけどね(笑)。

 この青柳は、いつもサングラスをかけていたけど、僕自身もプライベートでもかけています。そのきっかけは、やっぱり最初に話した“得体の知れない何かになりたい”ということに結びつくんです。若い頃からかけているんですけど、当時は「音楽やってるんですか」って言われることが多かったです(笑)。いまや僕にとっての必需品というか、かけてないとすごく落ち着かない。まっすぐ歩けなかったりするくらい(笑)。この前、家を出るときに忘れたことがあったんだけど、そのときはちょっと怖かったですね。