お互いのお腹が当たって、“ぽちゃん……”という音が鳴る奇跡
カシューナッツ(以下、カシュー)「今日、コンシーラーの取材?」
藤原「コンシーラーだけで30分喋れますけど、どうします?」
お互いの柔らかな腹で心地よい音を響かせるーーそんな芸で知られるふたりはかつて、漫才を中心に活動していた。インタビュー前の雑談でもテンポよく言葉が飛び交い、かつての芸の片鱗をのぞかせてくれた。
ーーはじめておふたりをテレビで観たのは、『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ系)『博士と助手〜細かすぎて伝わらないモノマネ選手権〜』でした。見事優勝しましたよね。
藤原「2015年ですね。8年前の……」
カシュー「4月2日です」
藤原「栄光の日にちは覚えているんです」
カシュー「午後10時45分でしたね」
披露したのは、霧吹きで水を吹きかけたお互いの腹を打ち合う「まるで鏡のような水面に雨の雫が一滴落ちる音」など。それまで見たことも聞いたこともないジャンルの芸に、スタジオはおおいに沸いた。
カシュー「あれができた経緯は、当時、ぼくらと事務所のマネージャーと3人でサウナに行って、マネージャーが“前に言ってたあの仕事、決まったぞ”と言ったとき、ふたりでハイタッチしようとしたんです。“ワーッ!”って」
藤原「で、ちょっと太ってるんで、お互いの手よりも先にお腹が当たって、“ぽちゃん……”という音が鳴るという奇跡が起きて」
カシュー「横にいた知らないおっちゃんが笑ってくれたのを見て、これ、イケるんじゃないかと思って。それまでやっていた漫才を全部捨てたんです」