1985年に『仮面舞踏会』でレコードデビューした、3人組アイドルグループ・少年隊東山紀之錦織一清と共に活躍し、『渡る世間は鬼ばかり』(TBS系)など数々の名作ドラマへの出演などでも知られる植草克秀さんの、人生の分岐点、THE CHANGEとは――。【第3回/全3回】

植草克秀 撮影/有坂政晴

 日本のエンターテインメント業界に、燦然と輝くスターたちを生み出し続けたジャニーズ事務所。その事務所から独立するタレントのマネジメント会社として『STARTO ENTERTAINMENT』の名前が発表された2023年12月8日、時代を象徴するトップアイドル、少年隊として大活躍した植草克秀さんに、話を聞いた。

「年末になるとスケジュールがパンパンで……」

 ため息混じりにそう話すが、顔はどこか嬉しそう。それもそのはず、朗読劇の演出に加え、ソロのディナーショー、元光GENJI佐藤寛之山本淳一の3人「ThreeClovers」のディナーショーが予定されているのだ。

 レコードデビューから39年。ドラマ・舞台・コンサートと、さまざまな場所で活躍してきた植草さん。彼にとって、ディナーショーは、どのような場所なのか。

「今までやってきたことが活きているなと思いますよね。57歳でディナーショーですから。若いときの自分とは違うわけですよ。歌うにしても、詩の感情を考えますよね。MCをするにしても場をつなぐためのMCなのか、来てくださったお客さんを楽しませるためのMCなのかを考えるわけです。お客さんだって立ちっぱなしはツラいだろうから、座らせてあげようとかね(笑)。ただ、突っ走って無我夢中にやっていた若い頃とは違いますよ」