気づいたら10 年、20年と芸能界にいることに

――でも、バラエティ番組から引っ張りだこになるわけですよね。

「CHA-CHA時代、ウッチャンナンチャンが主演するドラマに出ることになって。同じ年齢で、地方出身という共通点から、2人と意気投合したんです。ウンナンが『やるならやらねば』(フジテレビ系)でコントをやる際、「勝っちゃんがいるとやりやすい」とキャスティングしてくれたんです。
 僕は欽ちゃんの教えを守って台本通りやらずに、ストーリーを踏まえつつアドリブでやったらめちゃくちゃウケて。プロデューサーが吉田正樹さん、ディレクターが片岡飛鳥さんだったんですけど、“毎週出てほしい”とレギュラーに決まったんです。失敗を恐れなかったのがよかったのかなと思います。さらに『笑っていいとも!』(フジテレビ系)、『とんねるずの生でダラダラいかせて!!』(日本テレビ系)、ダウンタウンの番組、明石家さんまさんの番組、和田アキ子さんの番組と、いろんな番組に呼ばれるようになると、スケジュール帳が真っ黒になって、計画していた弁当屋ができない(笑)。“この世界で生き残ってやる”と自分から爪を立てたわけじゃないけど、気づいたら10 年、20年と芸能界にいることになってました」

―― とんねるず、ウッチャンナンチャン、ダウンタウンとフラットに接している勝俣さんは稀有な存在だと思います。

「なんでもできるから主役なんだと思っていたけど、決してそんなことはなくて。『ウンナンの気分は上々。』(日本テレビ系)では、プロデューサーが“ウッチャンもナンチャンも人見知りだから、勝っちゃんがゲストとの間を取り持ってロケをしてほしい”と言われていたんです。吉川晃司さんや細木数子さんといった大御所と自分からコミュニケーションを取らなきゃいけなくて。そのおかげで幅が広がりました。
 『生ダラ』では、“とんねるずは進行ができないので、勝っちゃんにやってほしい”と任されました。アナウンサーの福澤朗さんもいたけど、“勝っちゃんは強めにツッコめるから”と言われて。ゲストの方には“失礼なことを言ってしまうかもしれませんが”と事前に楽屋挨拶していました。そうしているうちに根が深くなって、“芸能界でやっていけるんじゃないか”と思うようになったんです」

勝俣州和(かつまた・くにかず)
1965年3月12日生まれ、静岡県出身。「劇男一世風靡」のメンバーとしてキャリア
をスタート。1988年に男性アイドルグループ・CHA-CHAを結成。“究極のバイプレーヤー”“企画成立屋”と呼ばれるなど、バラエティ番組を中心に活躍している。『朝だ!生です旅サラダ』(テレビ朝日系)、『アッコにおまかせ』(TBS系)に出演中。YouTubeチャンネル「勝俣かっちゃんねる」