田原総一朗に「１００歳を過ぎたら…」黒柳徹子からのお願い

「徹子さんはパパにも言っていたんです。“100歳過ぎたらジャーナリストになりたいから、その時はどんなふうに話を聞くのかとかいろいろ教えてね”って（笑）」

　なんと田原総一朗さんに「ジャーナリストになりたい」と弟子入りを志願したという黒柳徹子。

　総一朗さんも黒柳徹子のジャーナリストとしての資質は「素晴らしい」と称賛する。

「まずね、非常に鋭い。でも人間的に非常にいい人です。野心が一切ないし、そして変な駆け引きをまったくしない。だから『徹子の部屋』も永年続いているのでしょう」

　では、娘・敦子さんのテレビ人としての仕事ぶりについてはどう思っているのかをたずねると、照れ臭そうに総一朗さんは短くこう語った。

「僕はよくやっていると思うよ。けっこう難しいと思う。テレビ局っていろいろ縛りがあるから。

　そんな中で『徹子の部屋』をやれることになったのは、とても良かったと思う」

（取材／文　鎮目博道）

■田原総一朗(たはら・そういちろう)　ジャーナリスト
１９３４年滋賀県彦根市生まれ　早稲田大学文学部卒業。岩波映画製作所、テレビ東京を経て７７年フリーに。テレビ朝日系で８７年より『朝まで生テレビ』、８９年より２０１０年３月まで『サンデープロジェクト』に出演。テレビジャーナリズムの新しい地平を拓いたとして、９８年ギャラクシー３５周年記念賞（城戸賞）を受賞した。２０１０年４月よりＢＳ朝日にて「激論！クロスファイア」開始。２０１９年ＡＴＰ賞特別賞、２０２２年日本外国特派員協会「報道の自由賞」を受賞。著書に『原子力戦争』（筑摩書房）『日本の戦争』（小学館）『塀の上を走れ』（講談社）『さらば総理』（朝日新聞出版）など。

■田原敦子(たはら・あつこ)
１９８６年テレビ朝日入社。ワイドショーやドキュメンタリー番組のディレクターを経て「世界の車窓から」などのプロデューサーを経験。２００２年より「徹子の部屋」のプロデューサーを担当。プライベートでは、４１歳で双子男児を出産。