「タカラジェンヌは全員、オーダー以上の結果を出すポテンシャルを持っている」

「必要以上にがんばりすぎてしまう」ことが退団後のキャリアにおいて諸刃の剣になる可能性もある、ということだろう。しかし、それは強みとも表裏一体だ。

「タカラジェンヌは全員、オーダー以上の答えを出したり、オーダー以上の結果を出すポテンシャルを持っていると思います。

 みんな責任感が強いので、“プロジェクトリーダーに任せておけばいい”じゃなくて、“リーダーがここをまとめるのなら、私はどうしようか”と自発的に動ける人が多い。そこはタカラジェンヌならではの強みですし、依頼をする側からみても、助けになるような場面があるんじゃないかと思います」

 宝塚歌劇はとても華やかで豪華な舞台だが、トップスター以外の生徒たち、そして音響、照明、衣装、生演奏のオーケストラなど多数の支えがあって成り立っている。チームワークが問われる場で第一線に立ち続けてきたタカラジェンヌの強みは、見習うべき点だろう。

■天真みちる(てんま・みちる)
 11月18日生、神奈川県厚木市出身。06年に宝塚歌劇団に入団、その後花組に配属され男役スターとして活躍。在団中は確かな演技力とユニークな存在感から、「おじさん役」を多数演じ好評を博す。18年10月に宝塚歌劇団を退団後は21年に『エリザベート TAKARAZUKA 25周年スペシャル・ガラ・コンサート』出演、21年のアニメ『ワッチャプリマジ!』(テレビ東京系)の各話脚本執筆、エッセイの発表など多岐にわたる活躍をしている。著書に『こう見えて元タカラジェンヌです』、『こう見えて元タカラジェンヌです 遅れてきた社会人編』(ともに左右社)。
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