「公演が始まってもずっと揺れ動いてて」
ライブであれ、演劇であれ、その形式は飛び越えて、ステージ上から届ける想いは、より研ぎ澄まされているのかもしれない。今年1月に行われた「寺山修司没後40年記念『三上博史 歌劇』」での出来事であらためて感じたことがあるという。
「1月の『歌劇』をやったときに、寺山の膨大な世界をどうやってやるんだ、とすごく悩んで、すごく揺れていたんです。本来は稽古場で消化されるべき問題なんですけど、公演が始まってもずっと揺れ動いてて。
観に来た方が“よかったよ”とかいろいろ言ってくれるんですけど、ずっとどこか揺れてたんです。でも、ある知り合いが観に来てくれたときに、公演後にその人が“舞台を観ながら、この人は信用できるなと思った”と感想をくれて。それは本当にやっててよかったなと思いましたね。ちゃんと伝わったんだ、と思って。それでちょっと楽になりました」
そのときの思いをよみがえらせ、少し言葉を詰まらせながら語ってくれた三上さん。「信用できると思った」という言葉との出会いが一つの「CHANGE」となり、次のステージへと向かわせてくれたのは間違いないようだ。
ヘアメイク/赤間賢次郎(Kiki inc.)、スタイリング/勝見宜人(Koa Hole inc.)
ジャケット ¥88,000、シャツ ¥44,000、パンツ ¥44,000、シューズ ¥71,500/すべて GALAABEND(3RD[i]VISION PR℡03-6427-9087)
みかみ・ひろし
東京都出身、神奈川県育ち。1979年、映画『草迷宮』でデビュー。87年の映画『私をスキーに連れてって』や88年のドラマ『君の瞳をタイホする!』(フジテレビ系)などトレンディードラマに出演。近年もドラマW『下町ロケット』、『震える牛』(ともにWOWOW)など主演作品は多数。03年に舞台『青ひげ公の城』に主演。04年には舞台『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』の日本初演で主演をつとめ、翌年にも再演が行われるほど好評を博した。
PARCO PRODUCE 2024『HIROSHI MIKAMI/HEDWIG AND THE ANGRY INCH【LIVE】』
作:ジョン・キャメロン・ミッチェル
作詞・作曲:スティーヴン・トラスク
訳詞:青井陽治/三上博史/エミ・エレオノーラ/近田潔人
出演:三上博史
演奏:ロックバンド「アングリーインチ」
横山英規/Ba. エミ・エレオノーラ/Pf. Cho. テラシィイ/Gt.
中 幸一郎/Drs. 吉田 光/Gt.
東京:PARCO劇場
2024年11月26日(火) 〜2024年12月8日(日)
京都:京都劇場
2024年12月14日(土)14:00公演/15日(日)14:00公演
宮城:仙台PIT
2024年12月18日(水)19:00公演
福岡:キャナルシティ劇場
2024年12月21日(土)18:00公演/22日(日)13:00公演