撮影現場では同世代の共演者から刺激を受けることも
──2年D組の共演者のみなさんとは、どう過ごしていたでしょうか。
「暗い現場なので(笑)、逆に本番以外ではよくしゃべっていました。クラスメイトほぼ全員と話せたし、教室で前の席に座る廿日市くるみ役の志田彩良さんとは、一緒にいる場面も多かったのですが、くるみとのギャップがすごかったです。
『ドラゴン桜』(TBS系)での落ち着いたイメージがあったんですが、よくしゃべるしよく笑う、明るい人でした。カットがかかったら“空気重いね”ってふたりで苦笑いしていましたね。それに、御門凛奈役の高石あかりさん(「高」ははしごたか)と、千蔭清一の宮世琉弥さんの存在も大きかったです」
──おふたりには、どんな思い出がありますか?
「高石さんは、本読みの時点でもう凛奈のモードへの豹変ぶりがすごくて。衝撃でファンになってしまいました。でもそれだけでなく、同郷(ともに宮崎県出身)なので宮崎のことなら、何でも話せました」
──宮世さんとはどんな話をしていましたか。
「アーティスト活動をしつつ、演技のお仕事も続けている点で、琉弥も僕と似ていますね。彼が出演した作品の話や、現場での経験を聞いていって。主演を何度も経験しているし、他の作品での座長としての姿を聞けたことも刺激になりました」
──教師含む25人全員にスポットが当たっていき、人の二面性を否応にも見せつけられる、どす黒い群像劇になりました。
「英監督が生徒一人ひとりの人柄まで、かなり作りこんでくれました。例えば遺書を読むシーンなら、読んでいる本人だけでなく、見ている僕たちにも“その順位だったら、こうじゃない?”とヒントをくれます。
それだけ確固とした世界観があるうえでも、僕の池永の役作りについては自由に任せてもらえて。“全然それでいいよ”と信頼してもらえたことが、とてもありがたかったです」
(つづく)
吉野北人(よしの・ほくと)
1997年3月6日生まれ、宮崎県出身。2014年に「VOCAL BATTLE AUDITION 4」に合格し、総勢16名からなるTHE RAMPAGEのボーカルに選ばれる。2017年、ファーストシングル『Lightning』でメジャーデビュー。ドラマ『PRINCE OF LEGEND』(日テレ系)で俳優デビューし、2020年初めて出演した映画『私がモテてどうすんだ』で初主演を果たした。主な映画作品には、『HiGH&LOW THE WORST X』(2022)、『MY(K)NIGHT マイ・ナイト』(2023)があり、ドラマ出演作には、『トーキョー製麺所』(TBS系)で主演、『魔法のリノベ』(フジテレビ系)、Amazon Prime Video『1122 いいふうふ』がある。2025年1月24日には2nd写真集『Orange』(幻冬舎)の発売が決定している。
ヘアメイク:大木利保(CONTINUE)
スタイリスト:吉田ケイスケ
映画『遺書、公開。』
2025年1月31日(金)全国公開
出演:吉野北人 宮世琉弥 志田彩良
松井奏(IMP.) 髙石あかり 堀未央奈 忍成修吾
上村海成 川島鈴遥 荒井啓志 松本大輝 星乃夢奈 榊原有那 藤堂日向 菊地姫奈 大峰ユリホ
阿佐辰美 兼光ほのか 日髙麻鈴 大東立樹 金野美穂 鈴川紗由 浅野竣哉 青島心 楽駆
原作:陽 東太郎「遺書、公開。」(ガンガンコミックスJOKER/スクウェア・エニックス刊)
監督:英勉 脚本:鈴木おさむ
企画製作:HI-AX 製作プロダクション:ダブ 配給:松竹