5歳のころより芸能活動を続けてきた俳優・小林綾子さん。子ども時代を演じたNHK連続テレビ小説『おしん』での熱演は、いまでも日本だけでなく海外でも心を揺さぶり続けている。舞台でも映像でも、その世界にリアリティを持たせ、いつの間にか観客を引き込んでしまう稀有な存在感を放ち続ける小林さん。そんな小林さんのTHE CHANGEとは――。【第4回/全4回】

小林綾子 撮影/有坂政晴

 最新出演舞台『花嫁 ~娘からの花束~』で全国を回る小林綾子さん。

――子役時代から、長いキャリアを重ねてきましたが、大学(立命館大学)にも進学し、卒業されています。人生経験において、大学時代も大きな期間になりましたか?

「私にとって京都で大学生活を送れたことは、大きな変化でした。“山形のご出身ですか?”とよく聞かれますけど」

――『おしん』のイメージですね。

「そうですね(苦笑)。実際には東京の出身なので、東京の文化とは全く違う関西圏のエリアに行って過ごしたというのは、戸惑うこともありましたけれど、とてもおもしろく勉強になりました。それから、今のタイミングで関西弁をマスターしてしまえば、この先に関西弁のお仕事が来た時にも役に立つかもしれないなと思ったこともありました。実際に友人からも“そんな東京弁使ってたらあかんで”と注意されたりして、ちゃんとマスターしようと、一生懸命関西弁を使って、みんなとお話していました」

――マスターはできるものなんでしょうか。

「やっぱりどこか違うようで、“ばったもん”とよく言われていました(笑)。あと、話もオチをつけないといけないと。そこは関西に行かないと学べないことでしたね(笑)」