1983年に、『ものまね王座決定戦』の特別編というべき『発表!日本ものまね大賞』に登場するや、いきなり大賞をかっさらいって翌年にプロデビュー。またたく間にものまね界のスターへと駆け上がっていった栗田貫一。清水アキラ、グッチ裕三、モト冬樹、コロッケとの「ものまね四天王」が起こしたブームを超える波は、正直、あれ以来起きていない。いまでは不動の人気キャラクター・ルパン三世の声でも知られる栗田さん。ものまねタレントにして、声優、ナレーターの語る人生のTHE CHANGEとはーー。【第3回/全4回】

――栗田さんはルパン三世の声を演じる際、宮崎(「さき」はたつさき)駿監督の『カリオストロの城』(1979)を見るようにしていると、しばしばお話に出されています。
「なぜ『カリオストロの城』を見るのかというと、あの頃のレギュラーの方々、全員がバリバリすごいんです。みんなが金太郎飴みたいに、どこを切ってもルパン三世。どの場面をフィーチャーしても輝いていて、全力でお芝居をされている感じが大好きなんです。それで、山田さんの声を保つために、一番お元気だったころのテンションというか、音を聞きたくて見るんです」
――つまりはチューニングのような意味あいですか?
「そういうことです」
――現在、『LUPIN THE IIIRD 銭形と2人のルパン』が配信中ですが、『カリオストロの城』とは全くテイストが違います。それでもアフレコに入る前にご覧になったのでしょうか。
「今回は観ていません。全く違うルパン三世だと思ったので」