ライブで寸劇!? エンターテインメントの在り方もどんどんTHE CHANGEへ

仲宗根さん「最初はすごく反発もあったから、まずは自分だけがMCでお客さんと笑えるやり取りをするところからはじめました。男性たちはそれを聞いてるだけでしたが、ことあるごとに“君たちなら面白いことができる!”って説得して(笑)。手取り足取りじゃないけど、演技指導もしながら、いやがるところを説き伏せながら、女装させてみたり、メイクしてみたり。そうやって、ちょっとずついまの“笑えるし泣ける”HYならではのライブができた感じですね」

HY・許田信介 撮影/冨田望

許田さん「正直、はじめはすごい抵抗感がありました。けど、でもまあ、ここ10年ぐらいは、いず(仲宗根さんの愛称)にうまく調教されてきましたね。寸劇にも磨きがかかってきた(笑)」

名嘉さん「僕らのライブって、いまも“はじめまして”のお客さんがすごく多いんです。初めてのライブってすごくドキドキするし、期待も不安も大きいと思うんですよ。ミュージシャンは、音楽だけでなく、いろいろな表現を通して人間性みたいなものが透けて見える職業だと思うんですね。おかしなことをやってる僕らを見て、“こんな親しみやすい面もあるんだな”って感じてもらえたらうれしいです。それにね、僕らも案外楽しみながらやってたりするんですよ(笑)」

 次回は、メンバーそれぞれの人生最大“THE CHANGE”について語ってもらうつもりだ。

(つづく)

HY(エイチワイ)
2000年に結成。メンバーは、新里英之(Vo&G)、名嘉俊(Dr)、許田信介(B)、仲宗根泉(Key&Vo)。全員が1983年生まれ、沖縄県うるま市出身。2003年、2ndアルバム『Street Story』がインディーズとして史上初のオリコンチャート初登場&4週連続1位に輝いた。2010年、NHK紅白歌合戦に初出場し、2012年には『いちばん近くに』がNHK連続テレビ小説『純と愛』の主題歌に抜てきされるなど、国民的バンドとしての地位を固めた。2025年1月、25周年を記念した16枚目のアルバム『TIME』をリリース。本作には、彼らの大ヒット曲『366日』をもとにつくられた同名映画の主題歌『恋をして』や、アニメ『沖縄で好きになった子が方言すぎてツラすぎる』オープニング主題歌『大大大好き』などが収録されている。次の30周年に向けて2026年2月23日東京ガーデンシアターにて一夜限りのSpecial公演が決定!!